TKG玉子かけご飯

海外にしばらくいると、玉子かけご飯が食べたくなる日本人は多いようです。以前、日本語教師アシスタント参加者の方と、日本の食文化紹介の授業に関連して、玉子かけご飯についてお話ししたことがあるので、まとめてみました。

海外の生卵と日本の生卵の違い、ご存知ですか?

日本語教師に限らず、海外で、または日本にいても、外国人に日本の食べ物や食習慣を説明することも多いかと思いますが、海外の生卵と日本の生卵の違い、ご存知ですか?

一説によると、ナマ卵を割って容器(平らなお皿)に出したとき、海外の生卵は爪楊枝(つまようじ)を黄身に刺すと爪楊枝が倒れてしまう(つまりヘタレ卵である)が、日本のは爪楊枝は黄身に刺さったまま立つそうです。

海外と日本の玉子の違い

お皿の上に割って見ると、日本の卵のほうが立体的に見えます。

(もちろん卵の品種や鮮度などにもよるかもしれませんが)それだけ日本は卵はナマで食べるという生卵文化が根付いていて、卵の品質・品種改良にかける情熱が高いといえます。

ちなみに海外では卵を生で食べるという習慣はあまりなく、卵はあくまで加熱して調理に使うという前提で生産されているので、海外の卵は生食には適していません。

そのため、日本の玉子の良さを知ってしまった香港など海外の日本通の方々は、わざわざ日本まで玉子を買いに来たり、専門業者から海外の現地まで取り寄せたりしている方も多いようです。

日本語教師アシスタントのみなさんも、日本の食文化紹介やイベントなどで食材として現地の卵を使う場合は、生卵は避け、出来る限り火を多めに通して提供するとよいでしょう。かつ丼や親子丼などが好評を得ているようです。

海外旅行にいくと、シンプルな日本食・卵かけご飯やお茶漬けなどが食べたくなりますよね。でなくても、ここ最近、TKG:Tamago Kake Gohan がかなりブームで、専門店もにぎわってますね。日本の誇れる食文化の一つです。

ヒゲタ醤油ヒゲタたまごご飯にどうぞ

「卵かけご飯」でアマゾンで検索してみると、「Amazon’s Choice」になっていた卵かけご飯用のお醤油というかタレ「ヒゲタたまごご飯にどうぞ」。商品レビューが参考になります。玉子だけでなく、お醤油1つ変えるだけで、またかなり味が変わってくるようで、卵かけご飯の深さを感じます。

いろいろな「たまごの日」

ちなみに、日本国内には(専ら消費拡大をねらって)いろいろな「たまごの日」があるようです。

  • 11月5日・・・「いい玉子の日」
    由来は、11月5日は「11.5」だから「11(いい)」「.(たま) 5(ご)」、または「11.05」なので、「11(いい)」「0(たま) 5(ご)」。一般社団法人日本養鶏協会が制定した記念日のようです。
  • 毎月5日・・・「玉子の日」
    上記の11月5日から派生して、(11月だけでなく)毎月5日は「玉子の日」としてスーパーなどで特売されたりするようになっています。
  • 6月9日・・・「玉子の日」
    「卵」という感じの左側が「6」、右側が「9」に見える・・・ということから6月9日も玉子の日となっています。有限会社「鈴木養鶏場」が制定し、一般社団法人・日本記念日協会にも登録されている記念日です。

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海外では

海外で玉子(卵)といえば、一番メジャーなのはイースター(復活祭)があります。

イースターの卵

4月~5月頃にかけて、土日を挟んで「グッド・フライデー」「イースター・マンデー」と祝日が付いて連休となるため、今では日本でいうところのゴールデンウィーク的な扱いになっています。

由来:
イースター・エッグの起源を語る物語は数多く存在する。
・イエス・キリストの復活は赤い卵と同様ありえないとある皇帝が言ったため
・卵が象徴するものは、墓と、そこから抜け出すことによって復活する命である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/イースター・エッグ

その他、、欧米では、10月12日を「たまごデー」(コロンブス・デー)としていたりします。コロンブスがアメリカ大陸を発見したのが1492年10月12日で、いわゆる「コロンブスのたまご」【コロンブスの卵】から由来しています。

海外でも卵は人間の生活に強く根付いていることがわかります。玉子1つとっても、国際交流の貴重なアイテムの1つになると言えそうです。