オーストラリア最大の都市・シドニー。シドニーを中心として、NSW州は日本語教師アシスタントの活動校が一番多い州でもあります。
そんなシドニーにある学校の1つをご紹介します。
シドニーの私立小中高一貫校
この学校はシドニー中心部から、バスで20分ほどの海を見下ろす高台にあります。この地域は高級住宅街としても有名で、治安もよく落ち着いた雰囲気があります。
学校への通学路はジャカランダの木々に囲まれ、特に11月になると、至る所でこのジャカランダの花が咲き乱れ、美しい紫色に囲まれます。
ガラス張りの教室が多いモダンな5階建ての建物からは、シドニーの海を臨むことができ、近くには綺麗なビーチもあります。
シドニー中心地から程近いので、生活にも観光にも事欠くことはないでしょう。
学校について
- 学校の形態:私立プライマリー・セカンダリー(小中高一貫校)
- 生徒数:約800人
- 日本語教授歴:20年以上
- 日本語教師:あり
- 日本語教材:あり
- アシスタント教師受入歴:あり
オーストラリア人の女性の先生が日本語を教えています。この学校ではすでに20年以上に渡って日本語の授業が行われており、多くのアシスタント教師を受け入れた経験もあります。
セカンダリー(Year8~Year12)の生徒が日本語を勉強しており、教材は「KIMONO」や「WAKATTA」などを使用しています。
職員室の向かい側には教師専用の部屋があり、毎週月曜の朝はここで職員会議をしたり、毎日の中休みには、ここでモーニングティーをとったりします。金曜日のモーニングティーは、各教科の先生達が順番にお茶菓子を持ち寄って、みんなで食べます。ケーキあり、クッキーあり、チキンあり、サンドイッチあり。電子レンジなど簡単な調理器具があり、冷蔵庫の中にはサンドイッチ用のパンが常備されています。紅茶やコーヒーがストックされており、好きなときにお茶を飲むことが出来ます。
バターやピーナッツバターの他、オーストラリアならではのベジマイトも常備されています。
学校の至るところで、オーストラリアならではの文化を堪能することができるでしょう。
日本語教師アシスタントに期待されていること
日本語の先生のクラスで、アシスタントとして、板書や、日本語のネイティブとしての発音矯正などのお手伝い、文化紹介のお手伝いをお願いします。
教材は学校にもありますが、ご自分で用意しても喜ばれるでしょう。これまでも歴代、アシスタント教師が活動していましたので、スムーズに活動に入っていけることでしょう。
この学校で活動したアシスタントの体験談
Q.どうして日本語教師アシスタントに参加したのですか?
私は10月から日本語教師のアシスタントとしてこの学校に赴任しました。
日本にいた頃は、教師の経験があるわけでもなく、普通の会社員(某電機メーカー勤務)でした。
でも27歳になった頃、ちょっと人生の方向転換をしてみたくなった事と、転職するにも、どこの会社も英語力を要求される事もあって、1年間勉強と休暇を兼ねて渡豪を決めました。
実は海外で生活するというのはこれが初めてで、海外旅行すらいった事のないという私がいきなり1年間も滞在するなんて、自他共に度胸があると認めています。
初めは普通の留学も考えましたが、いろいろな国の人と出会うよりかは、地元の人たちとじっくり交流するほうが魅力的だったので、学校で日本語を教えたり、ホームステイをしたりというのは、私にとって「これだ!」と感じるものがありました。
Q.どのような活動をしたのですか?
この学校で日本語の授業があるのは、Year9からYear12までです。現地の担当の先生が授業を進めて、私は発音のモデルをしたり、板書のお手伝いをしたりというのが基本的ですが、時々完全に授業を任される事もありました。
また、双六(スゴロク)をしたり、折り紙を折ったり、日本の歌を歌ったり、ビデオ鑑賞をしたりと、教科書やワークブックを離れた授業をする事もありました。時には、日本にペンフレンドがいるという生徒に、手紙の書き方のヒントをあげたりしました。
Q.すぐに活動には慣れましたか?
初めのうちは、英語で日本語を教える事や、授業中に生徒から出てくる早口の英語の質問に結構とまどっていましたが、授業の回数を重ねるにつれて慣れてきました。
相手がどのくらい理解しているか、何を質問したいのかというのをしっかり把握する事、また質問されて、答えが曖昧にしか分からないようなときは、中途半端に答えずに、「これは私の宿題にしますね!」と言って次の授業までにちゃんと調べるようにしていました。
オーストラリアの生徒達はみんなコミュニケーションが上手でどんどん質問してくるので、日本のように先生が一方的に教えるというよりも、先生と生徒がいっしょに授業を作るという印象です。
Q.英語はどうでしたか?他の先生たちとのコミュニケーションは?
授業の空き時間には、他の語学の授業に生徒として参加したり、アクティビティー(なんと「忍術」!) に参加したりしていました。
昼食の時間には職員室の他の先生達とおしゃべりをしていました。
職員室の私の机には内線電話が置かれていて、しかもこの電話は、割と高い頻度でかかってきます。最初の頃は早口の英語でしかも相手の顔が見えず(電話だから当たり前!) 何言っているのかさっぱり分からず、勝手に電話を切って良いと解釈してしまって受話器を置いてしまいました。
するとその直後に「だめだよー勝手に切ったら!!」とお叱りの電話がかかってきました。失敗も結構しますが、結構失敗から学ぶ事が多かったです。それも時間とともに随分慣れていきました。
これからもここで体験したことをいかし、日本語や日本の良い文化をたくさん伝えるようなことに携わっていけたらと思っています。
その他備考・注意点
- NSW州ですので、この学校で日本語教師アシスタント活動をする場合、こちらのWWCCに登録して、ご参加していただくようになります。手続きについては、派遣校決定後、渡航前から必要な書類等、手続きを順次、案内してまいりますので、お待ちください。
- 上記の学校は過去の日本語教師アシスタント活動校の一例です。学校からの要望もありますので、派遣校の指定はできません。これらの学校で活動するには、オーストラリア日本語教師アシスタントの募集要項の応募資格や参加条件を満たす必要がございますので、その募集要項をよくご参照ください。
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・1986年創設オーストラリア最古の日本語教師養成講座
・日本語指導歴20年以上のベテラン(日本人)講師が担当
・10人までの少人数制で質問しやすい
・英語で教える間接法を学びます
・月~金曜13:00~17:30(週5日×2週=計10日間)
・模擬授業(ロールプレイング)を通して、外国人に日本語を教える際のいろいろなテクニック(例えば授業の準備法、口頭練習法、例文提示法、副教材の作成法、発音矯正法、時間配分、英語の使い方、質疑応答の方法など)を学びます。詳しくはシドニーで2週間通学 日本語教師養成講座のページをご覧ください。